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IT人材育成とCIOの役割

IT人材育成にスキル標準「UISS」を有効活用する 〜その5 要求モデリング

 

UISSでは、基本コンポーネントとして機能とスキルサブセットが用意されていると言いましたが、ではどのように使うのでしょうか。

 IT部門の目標やあるべき姿は、経営戦略、事業プランなどで表現されてはいますが、UISSを使って人材像を策定していくことに大きな意味があります。つまり、事業プランで示すそのゴールに向かって行くためには、もしくはゴールした時の組織構成や人材構成は、どのように考えられるかという視点です。人材像にレベル観でラダーをつけ、人材像とキャリアパスを同時に表現していくという考え方は、スキル標準のもっとも優れている部分であり、この考え方を取り入れると大変効果的だと言えます。
 それを進めるためには、経営戦略や事業プランから、どのような人材が求められているかを明確にすることを目的とした要求分析からスタートすることになります。
 

 一般的に、経営プランなどには人材について深く言及していないケースが殆どですが、人材に関する要求を明確にしておかないと、人材像に対する考え方がブレてしまうことになります。システム構築の上流をおろそかにすると、ユーザニーズに合わないものになってしまうのと同様です。
 導入ステップの「要求モデリング」、「ファンクションモデリング」は、システム構築の上流で言う「要求分析」と「機能分析」に相当します。システム構築での「要求分析」は、エンドユーザのニーズをまとめ上げ要件定義をしますが、この場合は経営戦略、たとえば3ヵ年プランを元に3年後に必要な人材(目標人材)に対する要求をまとめる上げることになります。 


 通常、経営戦略や事業プランの中には人材に関する記述は極端に少ないことが多いと言えます。数字や組織体制などビジネスのゴールについてのことは、多くを割いて定義されていますが、こと人材そのものに関しては、人材育成の必要性について少し触れている程度です。ここでは、そのゴールを達成するために必要な人材についての要件を定義することになります。
これはあくまで要求をまとめる段階であり、スキルを定義するのではありません。多くの失敗事例は、「必要なスキルは何か」から入っており、手段を目的化していることが目に付きます。


 要求モデリングでは、各社の経営戦略、IT戦略、事業プランや、社長やCIOを含む経営層の方々の考えを、いかに人材像に反映していくかが重要なのです。
 企業としてどのような人材を必要としているのか、また目標を達成するためにどのようなタスク、プロセスが必要なのか、それを受け持つ人材の役割や責任範囲はどうなのか、という観点で要件をモデリングし、成果物として要求モデルを策定していきます。


 このステップがないと、以降の成果物に対する関与者からの「何のために必要か」という問いに答えられません。すべての作業や成果物に影響を与えるこの要求モデリングは、羅針盤的な要素を持ち大変重要な位置づけなのです。
 

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要求モデリング
 

 〜その6に続く
  UISSを活用したIT部門の組織機能検証を具体的に説明していきます。

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