さらに、ITSSキャリアフレームワークや各種定義体は、IT人材視点で記述されています。このような個人視点のものを、どのように企業に当てはめればいいのでしょうか。
上記の課題を解決できずに、多くの導入推進者は次のように考え行動しました。
- ●標準なのだから変えてはいけないので、そのままITSSキャリアフレームワークのどの職種のどのレベルに何人いるかを明らかにすればいいのではないか。
- ●経営者も、うちの会社はIT業界でどのくらいの位置づけなのか知りたがっている。
- ●以上から、情報処理試験のように何人持っているか外部にアピールするのに使えそうだ。
- ●また、評価指標としてそのまま人事等級枠に使えそうだ。
このような論理でスキル診断という手段に入って、そのまま毎年続けているという企業もあります。しかし、真剣に人材育成を考えている方々は、そのままではITSSフレームワークの中で現状把握しているだけだ、自社の意志が入っていない、To Beがないので次のステップがない、ということに気づくのです。スキル診断で気付きを得ることはできますが、そのまま続けてもあまり意味はありません。これでは導入・活用しているとは言えないのです。
図のように活用の視点は次の2つで考え方が異なります。
- IT業界内での企業間比較、または調達など
- 企業目標達成に貢献する人材の育成
ITSSを人材育成に活用すると言いながら、左側の視点でしか活用できておらず、比較ばかりしているという状態の企業が、いかに多いことでしょうか。人材育成の観点が、完全にずれています。
次に同様の観点で情報システム部門を見てみましょう。
当然ですが、各企業の情報システム部門同士を比較する必要はありません。自社のビジネスにITで貢献、リードするのが、情報システム部門の最大のミッションだからです。
これらを考えると、情報システム子会社でスキル標準を有効活用するのは、次の点がポイントになります。
- ●外販をしない情報システム子会社
- ●2番目の図の観点で、情報システム部門と同じ環境でUISSを活用する。企業間比較は必要なし。
- ●情報システム部門+情報システム子会社という形態で、本体ビジネスにITで貢献、リードする。
- ●外販を積極的に行う情報システム子会社
- ●1番目の図の観点で、IT業界内の位置づけを認識しながら、UISS+ITSSを活用して本体ビジネスにITで貢献する。
これらの観点は大変重要です。
ビジネス目標と、IT人材の将来を考えたプランニングのできない企業は、魅力のない企業となってしまいます。
7年連続年間200本安打を達成したイチローは、こうコメントしています。
「低迷するチームの中にいて、自分のマインドを保つために必ず守っていたのは、試合後、一刻も早くクラブハウスを出ること」






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