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IT人材育成とCIOの役割

スキル標準(ITSS、UISS)のオーナー「IPA・ITスキル標準センター」の動きを知らないと損をします!

 

独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)は、情報処理技術者試験を主催していることで有名ですが、同じIT人材育成本部に属し、情報処理技術者試験センターと横並びに位置づく「ITスキル標準センター」の注目度も上がっています。

 ITスキル標準センターは、2002年12月に公表された「ITスキル標準(ITSS)」と、2006年6月に公表されたユーザー企業IT部門、及び情報システム子会社向けの「情報システムユーザースキル標準(UISS)」のオーナーです。


 ITSSはIT人材育成の具体的な施策として踏み込んだものですが、筆者の知る限り国として出されているもので、ここまで浸透し長続きしているものはありません。


 その理由は、企業属性に関らず活用できるベースとして捉えているということと、改善のための体制を当初から整え、運用していることだと考えています。特に特筆されるのは、センターという専門部隊を組織化したこと、及び委員会やプロフェッショナルコミュニティの設置などで、万全の体制を取ったことです。
 

ITSS、UISS公表の経緯

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 筆者は、2003年からITSS関係の委員、そして2005年からUISS関係の委員を務めています。
また、スキル標準の企業での活用を支援するコンサルテーションも提供しています。


 策定と活用の両方から見れるわけですが、その観点から経緯を捉えると、ITSS発表当初は、「画期的だ」という意見と、「使い物にならない」という意見で、大きく二分されていました。


 それを受けて、2006年4月に構造を改善して使いやすさを前面に押し出したITSS V2が公表されました。調査資料などでは、浸透度が増しているとされています。


普及しているのか、知っているだけか


 しかし一方で、「本当に活用できているのだろうか」、「どのように活用すればいいか分からない」という企業からの意見が相次ぎました。


 事実、単純に自社の社員を、ITSSに合わせて見るだけという企業が、数多く存在したのです。


  ITSSは各企業で共通に使えるものを定義しています。それだけに、場合によっては抽象的過ぎたり、企業の組織やビジネス形態に合わないことが多いのですが、それを無視して提供されているものに合わせていくという流れで、多くの企業が「活用している」と勘違いしたのです。


 つまり、普及と言っても一度試しただけ、もしくは分からずにいいと思って続けている、という企業が圧倒的に多いということです。


 一度その流れに入ってしまった企業でも、それに気づく推進者や経営者の方々がいる場合は、見直しや本格活用に取組むケースが出てきました。


 しかし、それは一部の企業であって、気づいても方法が分からないという壁に当たってしまうのです。


「スキル標準活用」の具体化に踏み出したITスキル標準センター


 これまでIPAからは、企業導入や活用のための具体的な方法は、提供されていませんでした。よって、自分たちで試行錯誤するより仕方が無かったのです。


 私見ですが、これは「提供側の役割・責任と活用側の役割・責任」を、明確に分けているからだと考えています。


 物事を進める上で必要な考えですが、公表されて7年目に入っており、前述の状況からセンターには、ITSSのオーナーとして何か手を打つことが求められていました。


 それらの状況を受けて、ITスキル標準センターは、活用プロセスの具体化に踏み出しました。
3月31日に公表された次のドキュメントは、その第一歩です。


ITスキル標準 活用の手引き


 「ITスキル標準 導入プロセスの実証実験報告書


 「活用の手引き」で示された手順を使って実証実験が実施されていますので、順に読めば理解しやすくなっています。また、UISS活用のプロセスも同じ流れになっていますので、是非参考にしてください。

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