コンサルタントという仕事柄か、経営者、経営層、CIOなどの方々とお会いすることが多い中で、すべての方々が戦略的IT人材育成を最優先事項として捉えられています。
ITが経営を支える時代、さらに言うとIT人材が経営戦略策定にまで踏み込んで行かないと、競争力が確保できない世の中になってきたということです。
経営者の方々と話して
このところの人材育成のキーワードが、UISSだということは間違いありません。
その導入手順は、UISS活用プロセスで明言されているように、要求分析から入ります。このステップでは、各社の経営戦略、IT戦略、事業プランや、社長やCIOを含む経営層の方々の意見や考え方を基に要求モデルを作成します。
企業としてどのような人材を必要としているのか、また目標を達成するためにどのようなタスク・プロセスが必要なのか、それを受け持つ人材の役割や責任範囲はどうなのか、という観点で、要件をモデリングしていきます。
このステップがないと、以降の成果物に対する「何故」に答えられません。すべての作業や成果物に影響を与えるこの要求分析は、大変重要な位置づけです。
経営層の方々がインタビューの中で口を揃えて言われることがあり、大変特徴的な内容ですのでご紹介します。
・社員に対して
危機感が無い
社会人としての常識に欠けている
自社が置かれている環境や状況に無関心
自らの役割を認識していない
・マネジメント層に対して
受身
適切な判断ができない
部下を適切に指導できない
優先順位がつけれない
責任を取れない
リーダーシップがない
コンピテンシーの欠如
先の色々な問題は、ITスキルがあれば解決できるわけではなく、人間力についての本質的課題です。
カッツ教授はスキルを次の3種類に分けて説明しています。
・専門能力
仕事をする上で前提として持っていないといけないスキル
・ヒューマンスキル(人間理解能力)
仕事で成果を出すための実行力
・コンセプチュアルスキル(概念化能力)
他者のレベルに合わせて物事を概念化・抽象化するスキル
社会人としての常識については、家庭環境などにも大きく左右され、両親の考え方や育った環境にも大きく影響されると考えられます。ただし、この点は社会に出てからであっても適切なトレ-ニングを施すことによって、ある程度カバーできる部分でもあります。
それ以外のものについては、仕事をする中での事象で勉強しながら体得していくイメージが強いと言えます。しかしながら、基礎知識に関しては、事前にトレーニングを受けて学んでおくことが前提になります。さらに、実際の仕事の中で、そのような状態に遭遇したときに、一番重要なのが直接的に接するマネジメントの存在です。マネジメントの適切なアドバイスによって、大きく踏み外すことなく経験しながらスキルを高めていくことができるのです。経営層が社員の方と四六時中話ができるはずも無く、一番大きな影響力を持つのは、当然ながら上司ということになります。
そのメネジメント層の方々が育っていないというのが、経営者の方々が最も危惧されていることだと推測できます。
ユーザー企業にとって「欲しいIT人材」とは?
筆者自身が過去を振り返ってみると、ITサービス企業の中にいたせいか、ITスキルを持った人にあこがれ、目標としていたという感覚を持っていました。
ところが、よく考えてみると、始めの3年くらいは本来の「テクノロジに長けた人」、つまりOSやDBを使いこなしている人を目標としていましたが、それ以降は「仕事のできる人」という定義に変わって行ったと認識しています。
仕事のできる人とは、仕事をするための能力を持っているというテクニシャンではなくて、その能力を使って成果を出せる人、ということになります。
分かりやすく言うと、他者の期待がどこにあるかを把握・認識し、その期待に応えることができ、HowではなくWhatを明確にできるリーダーシップがある人、社内コンサルティングができる人ということになります。






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