昨年、2009年は大手金融系企業、大手製造流通系企業、大手通信系企業、大手出版・教育系企業が、こぞって弊社のコンサルティングサービスを採用し、UISS/スキル標準の本格活用に着手しました。
これら企業は2008年末から2009年の初めにかけて、弊社に相談をされた企業です。
1社も漏れることなく、そのまま弊社のコンサルテーションを受けることになり、それぞれスタートしています。
ITSSの活用をベースに深く検討された企業もありますし、当初からUISSのみをターゲットに議論をされた企業もあります。
企業によってそれぞれ状況は異なりますが、どの企業も過去に時間をかけて内部で検討されており、自分たちの考え方をある程度形にしている、というところが共通点です。
どこもかなり深く検討されており、それだけに課題などが明確になり、最終的に自分たちだけで進めるより、スキル標準活用のプロフェッショナルに任せた方がいいと、判断されたということです。
本格活用を進める企業の考え方
当然、企業によって導入作業のスタート時期は異なりますので、進捗状況はまちまちですが、どこもキーワードは「組織力強化」、「役割分担の明確化と適材適所の実現」、「必要な人材を育成するための効率的な投資」などということです。
また、共通して出てくるのが、「IT人材のモチベーションアップ」です。
各企業とも、これらの課題を考えてこなかったわけではないのですが、大規模システム開発やその日々の運用、またメンテナンスなど目の前の仕事に追われ、ほかに選択肢はない状況で、人員増を続けて来たという実態があります。
その中では役割分担や作業の効率化など課題はあるものの、責任者でさえ手を出しにくい領域になっていました。
ところが、最近の景況悪化によって人員数は現状維持どころか減らす方向になり、なおかつより以上のコスト削減も求められることになってきました。
その中でも、仕事の量は減らないという状況で、よりいっそうの効率化が求められるわけです。
そうすると、「メンバの仕事を遂行するための能力はどうか」、「役割分担は適切か」、また「適材適所の組織体制になっているか」などの具体的な内容に話が及んでくることになります。
企業は、目的があいまいなまま個人の能力向上を望むわけはなく、まず組織機能に着目するのは自然な流れです。
To Be組織機能策定の重要性
IT人材の育成というテーマに取り組むにあたって、まず欠かせないのは、「あるべき姿(To Be)」を描くことです。
その際に、いきなり「人材像」をイメージして必要な「ITスキル」や「コンピテンシー」に着目するのではなく、まずはIT部門に必要だと思われる「ファンクション(機能)」を考えてみるというアプローチを取ることが重要です。
つまり、自社のビジネスを支えるために、IT部門が持つべき業務機能をあらためて定義し、その機能を回していくために必要な要素として「スキル」を位置づけるというやり方です。
このように機能視点でTo Beをまとめておけば、「IT部門にどういったスキルが必要なのか」についての関係者のコンセンサスが得やすくなるし、業務機能の次の段階である「人材像」を考えたときに、その責任範囲を機能レベルで明確化することや、持つべき「ITスキル」・「コンピテンシー」で表すことも可能になります。
また、アウトソーシングすべき機能とそうすべきではない機能の切り分け、情報システム子会社との機能上での役割分担の明確化──といったことにも活用できることになります。
このような、ファンクションを切り口としたTo Beの策定は、情報システムにかかわる方であれば元来得意とするところのはずです。
しかも、責任者やリーダーが音頭を取れば、すぐにでも実行に移すことが可能です。UISSは、その強力なツールとなるでしょう。
責任者、推進者に求められること
CIOや責任者、また人材育成推進者に求められることをまとめると、次のようになります。
・組織の人材ポートフォリオを確実につかむ
・組織力(弱み、強み)を明らかにし人材投資のPDCAを廻す
・コア機能、非コア機能の切り分けと、組織に必要なTo Be業務機能の策定
機能観点で社員、派遣、情報子会社、ベンダの役割分担を明らかにして効率的に総合力を上げる
適材適所の実現、将来を視野に入れた効果的アウトソース
・仕組みを策定するだけでなく、PDCAサイクルに基づいて継続的に運用し、改善へとつなげる






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