ITの重要性を理解している企業では、情報システム部門はビジネス部門の言われたことをやるだけの集団ではなく、積極的にITでビジネス貢献をする集団だという認識があります。
そのためには、CIOや情報システム部門責任者は、強いコミュニケーション能力が求められます。
数値化、事前把握、属人性の排除
多くの企業では、まだまだ情報システム部門は、コストセンターであるという意識が強く、様々な指標を使ったベンチマーキングや、業績を基本にした評価の視点がほとんど見受けられないと言えるでしょう。
自らを評価し、さらけだすような行為は避けたいという、CIOや責任者の感情もあるかもしれません。
さらに、ビジネス部門に理解してもらえるような情報提供を行うことも苦手としています。
その性格上、情報システム部門が抱える予算は大きいのですが、よく「透明性に欠ける」と言われるのは、こういったことが一因になっていると考えられます。
CIOや責任者は、これらを払拭し経営層やビジネス部門の責任者から、情報システム部門として信頼を得るための働きをする役割があります。
そのためには、ITの活用状況、IT投資のために費用の現状とその妥当性および適正性や、今後のIT戦略などについて適切な説明ができる必要があります。また、それらを裏付けるための適切な情報も必要になってきます。
たとえば、IT投資の妥当性や必要性を明らかにするために、注目されるプロジェクトについては、その目的および評価指標を事前に確認・設定しておく必要があります。また、それに加えてシステム運用開始後に、効果の達成度を確認することも求められます。
既に稼働しているシステムが、投資効果を出しているのか、また、そのシステムがどの程度業務に貢献しているのか、成果についてビジネス部門が満足しているかについて、定期的にモニタリングするだけでなく、その結果をIT戦略や投資計画の立案に確実に反映していくことが求められます。
さらに、情報システム部門の業務範囲、提供するITサービスの品質および提供内容について、ビジネス部門がどのような期待や要望、どのような不満を持っているかも把握しておくことも重要です。
その上で、業務プロセスの中に潜む課題や問題点を抽出し、その改善プランをビジネス部門に提案していくような活動も期待されています。
運用を開始したシステムの有効度評価や満足度調査を行う際に、併せて情報システム部門が提供する他のサービスに関する満足度調査を行うことも、有効な手段の1つだと言えます。
このようにCIO屋責任者は、有効な評価基準、ビジネス部門との連携、各種の情報提供手段などを活用しながら、一貫した姿勢で、ITの価値についての社内認識を広めるために積極的に活動する必要があるのです。
ほかには、JUASなどの団体を介して業種業界に関らず他企業のCIOと定期的に会合を持ったり情報交換をしたりすることで、自社の戦略や方針の妥当性を確認することも有効です。
競争優位や差別化に関わるような戦略的な情報の交換は難しいですが、部門運用、IT投資の方向感や妥当性を確認する程度のことであれば可能でしょう。
経営層とのコミュニケーションの必要性
経営者層にも、ITに関する知識や理解に格差があることが多いのですが、そんな経営者層に対してITの重要性や期待値、そして効果を説くこともCIOや責任者の重要な役目です。
そのため、経営者層の関心事、問題意識、ITに対する理解度などを常に把握しておくことも大切です。ITをうまく活用できている、あるいは社内のITマネジメントがうまくいっている企業のCIOや責任者に共通しているのは、経営層と直接対話する回数が多いということです。
経営層、特に社長と頻繁に会話し、ITの重要性を浸透させることは大変重要です。
また、経営層だけではなく、ビジネス部門に対しても、情報システム部門の価値や存在感を、社内にアピールしていく「社内マーケティング」についても重要で、様々なタイミングで意識しておかなければならないことです。






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