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サイバーセキュリティの最前線

Mobile Center of ExcellenceがもたらすIT部門の展望

 Mobile Center of Excellence――。この言葉を聞いて直ぐにイメージが湧く方は恐らくIT部門のマネジメントレベルの方々ではなかろうか。つい先日、国内エンタープライズにスマートデバイスを展開すべく各業界の最前線の現場で陣頭指揮をとり実際に活躍されるスペシャリストの方々がプライベートで集まる機会があり本件に関して熱い議論が交わされた。

 

 既にGEをはじめとするグローバル企業で積極的に取り入れられ始めたMobile Center of Excellence。結論から申し上げるとこのMobile Center of Excellence という新しい組織体制や考え方は国内企業において有効に働くと筆者は確信する。現実問題として日本国内におけるIT投資額は先進諸外国に比べて低い状況でありまた、いわゆる「国内のIT部門」が先進諸外国に比較して立場が弱いとった観点を鑑みるとこのMobile Center of ExcellenceはIT部門の立場は元より、企業経営にも極めて有益に働く事が期待できる。

 

 今回は若干サイバーセキュリティから外れる話題にはなるが、スマートデバイスを中核としたこのMobile Center of Excellenceが間違いなく我々にもたらすであろう「展望」についてお伝えしたい。

 

 そもそも「Mobile Center of Excellence」とは一体何なのか?これは簡単に説明すると現在国内エンタープライズでも活発な議論がなされているスマートデバイス(モバイルデバイス群)をもっと便利に有益に活用するためのツールや戦略を開発する社内の専門グループである。

 

 スマートデバイス自体がビジネスの生産性や効率性を高める事に関して今となっては反論される方は少ないと思われるが、それらのスマートデバイスを社長直轄で「事業戦略」に則り、有役に活用するために権限を持った専門グループによって実際にプランニングから運用までの「イニシアティブ」を持つ点である。この「イニシアティブ」と申し上げたのは、とかく専門グループ化(組織化)すると組織の中にすべての「役割」、いわゆる縦割りグループが結果的に生まれてしまい、それらのグループが有機的に連携せず組織そのものが形骸化する事は実際に多いと思う。このMobile Center of Excellenceはそういった様々な弊害を取り除き、スマートデバイスを中核としたビジネスの生産性や効率性を高め、更にセキュリティも包含した利活用シーンまで想定した戦略からアクションプランまでのイニシアティブを担う。更に実際にそれらを実現する為に必要となる各組織をマネジメントする。具体的には横断的に利用部門(営業部等)、法務、業務、総務、ITといった各組織の必要なリソースを適宜ピックアップしそれらのリソース(人員や知識、ノウハウ、技術)のマネジメントを担う点である。それ故に社長直轄であり一定の権限を持ち事業戦略に則った活動が大前提とされる。

 

 実際に国内においても既にMobile Center of Excellenceの概念を取り入れ活動を検討、開始しているエンタープライズも出てきている。このMobile Center of Excellenceは単純に一エンタープライズの生産性や効率性を高める事が目的でなく、新たな雇用が生まれ非常に高いモチベーションを持った組織形態になる。その理由として新たな雇用に関しては、旧来のワークシェアリングで言われる「1」のワークを「0.5」で割り「2人」の雇用を生むという概念でなく、ソーシャルxxやスマートデバイスが爆発的に全世界で展開する中で「1」が「5」、「10」というようにワーク自体の「実量」を増加させ更にそこに雇用を生むという非常に難しい事を簡単に実現する。

 

 また高いモチベーションに関してはそういった最先端のビジネスやワーキングスタイルを実際に自社に取り組み発展させる為の「知恵」をCEOからの大義名分の元に遂行するので高いモチベーションが継続的に維持されるのは言うまでもない。

 

 改めて「Mobile Center of Excellence」。あえて私がこのサイバーセキュリティのブログで執筆したのは国内においてはどうしても責任分解点の「曖昧さ」から利用部門より厳しい要求ばかりを受けがちなセキュリティ部門の皆さんと膝を突き合わせて議論する中で、何とかしてIT部門を先進諸外国のように「花形」部署に出来ないか……と悩んでいる中で出会った組織体制や考え方であり、実際にこの考えを企業経営陣が理解し具体的な活動に展開している企業が高いモチベーションを持って業務を遂行している姿に感動すら覚えるからである。

 

 セキュリティに関してはどうしてもスマートデバイスの利活用というとクローズアップされる話題になるが、このMobile Center of Excellenceの組織帯の中で堂々と議論される事により以前私が申し上げたセキュリティの「強制」でなく「統制」する為の概念に変わり、それらがエンタープライズにとって確実に有益に働く事が立証されつつある。一例で申し上げれば最近はよく議論になるSNSの利用は全面禁止する、といった事がなくなりビジネスにとって有益と判断されれば利用が許容され、必要最小限のセキュリティをエンタープライズのセキュリティポリシーで統制する、という例である。それは既存のIT部門ではイニシアティブをとる事は極めて難しいがMobile Center of Excellenceであれば容易である事は言うまでもない。

 

 現在、政府を含めて情報セキュリティ人材の育成に関連した積極的な取組がなされているのはご存じの通りと思うが、そういった先進的な取組を具現化するためにMobile Center of Excellenceが一つの解になるのではなかろうか。IT部門が中心となり時代の潮流、いわゆるスマートデバイスというビジネスの起爆剤の爆発的増加と、国内エンタープライズの起死回生になりうるソーシャルxxの効果的な活用、更にそれらを大義名分と共に高いモチベーションで利活用を促進する「組織体」は結果的にグローバルで通用する「戦士」を生むと私は確信する。そういった絶好の機会が今、この瞬間にあるということが一つの奇跡にも感じる。

 

 恐らくこの1年の間には多くの企業Mobile Center of Excellenceを真剣に検討されているのではかろうか。ただ現時点においてこの分野を机上でなく実際の経験値を元にコンサルティング出来る方はまだ国内では非常に少ないと推察され、もしご興味があれば私のFacebockにもコンタクト頂けると幸いである。

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