CIO_ウルトラバナー

ウルトラバナー横テキストバナー

イベント紹介用テキストバナー

国内事例

東証、システム・トラブルで謝罪会見

「ハード障害で自動切り替え作動せず」――根本原因は依然不明

2012/02/02

写真左から、東京証券取引所 常務取締役 深山浩永氏、常務兼最高情報責任者(CIO) 鈴木義伯氏、株式売買システム部長 宇治浩明氏

 東京証券取引所は2012年2月2日、システム障害により東証の241銘柄、札幌証券取引所の全銘柄となる74銘柄において午前の取引を停止するという 事態を引き起こし、同日夕刻に謝罪会見を行った。東証によれば、今回のトラブルの影響範囲は東証が扱う全銘柄の約8%になるという。

 今回障害が発生したシステムは、相場情報を市場参加者に送信する「情報配信システム」。同システムの障害により、市場参加者に株価情報などを送ることができなくなるため、該当銘柄の売買を停止した。売買などのマッチング処理をするシステムが停止したわけではない。

 ことの発端は、情報配信システムを構成するサーバのハードウェア障害。ハードウェア障害が発生した場合は、待機系のサーバに自動的に切り替わることになっているが、それが機能しなかった。これを手動で切り替えて、午後の取引に間に合わせた。

 情報配信システムは、8つのサーバセットで構成されており、各セットは現用系1台と待機系2台で構成されている。現用系に障害が発生した場合は、待機系 で処理を引き継ぐようになっている。株式売買システム部長 宇治浩明氏によると「待機系は、常にデータの複製を持つようになっており、ホットスタンバイに近い状態で待機している」とのこと。

 今回の障害は、8つのサーバセットのうちの1つ、東証が6号機と呼んでいるサーバセットで障害が発生しており、自動切り替えが機能しなかった。原因は調 査中とのことだが、「ハードウェア障害は半年に1度程度は発生しており、これまでは自動切り替えが機能していた」(宇治氏)とのこと。そのため、常務兼最高情報責任者(CIO)鈴木義伯氏は、「単純な障害ではなく、複合的な要素が重なった障害」だと考えている。なお、今回の対応により、手動での切り替えが機能したため、「明日以 降、同様の障害が発生した場合でも、迅速に手動で対応できる」ため、宇治氏は問題ないと主張した。

 今回の最大の問題は、自動切り替えができなかった場合の対応が想定されていなかったのではないかと思われるほど、時間がかかっているということ。また、待機系のサーバが2台という構成も、自動切り替えシステムを複雑にしている可能性がある。

 今回の障害を時系列にたどると次のようになる。

 2月2日1時27分にシステム障害が発生。2時30分ごろに待機系2台で対応できると判断。ただ、自動切り替えができないことは検知できなかった。7時 40分に自動切り替えができないことが判明。8時50分に該当銘柄の取引停止を発表。10時にシステム復旧。13時から取引開始。

 東証では、銘柄の20%が取引不能になった場合は全面的な取引停止にする方針になっているが、今回は約8%ということで、部分的な取引停止という対応になった。また、システム障害には、富士通などのエンジニアを含め、約100人体制で対応したという。

(CIO編集部)

go_to_top

ページの先頭へ戻る