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INTERVIEW

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クレディセゾン/覺正純司氏

ネットビジネスを成功に導いた“永久不滅”な投資家の視点

2011/07/22

CIO Profile

覺正純司(かくしょう じゅんじ)氏

2005年11月に三和銀行(現在の三菱東京UFJ銀行)から、クレディセゾンに入社。2006年に、永久不滅.comにおいて、アフィリエイト・サービスを展開する。以降、永久不滅.comの売上げは順調に伸び、2009年6月に取締役となり、2011年3月からは営業企画部長も兼任している。永久不滅.comは、取扱高が日本一のアフィリエイト・サイトとして、LinkShare Awardのパブリッシャーオブザイヤー賞を3年連続して受賞し、殿堂入りした。

クレディセゾンが会員向けサイトの「永久不滅.com(永久不滅ドットコム)」において、アフィリエイト事業をスタートさせたのが2006年。すでにインターネットは十分に普及しており、多くの企業が新規事業としてネットビジネスに取り組むようになってから、何年も経過した時期でもある。つまり、永久不滅.comでのアフィリエイト事業は最後発とも思えるが、わずか2年足らずで取扱高が日本一のアフィリエイト・サイトとして、アフィリエイト・オブ・ザ・イヤー(LinkShare Awardのパブリッシャーオブザイヤー賞)を受賞するまでに成長した。この飛躍的な急成長を牽引してきた立役者が、クレディセゾン 取締役 営業企画部長(兼)ネット事業部長の覺正純司氏である。

interview & text ● CIO Magazine編集部

日本一のアフィリエイト・サイトを実現したIT投資の流儀
 

クレディセゾン 取締役 営業企画部長(兼)ネット事業部長 覺正純司氏 photo:赤司聡

──カード会社でありながら、カード・ビジネス以外にアフィリエイト・ビジネスも確立してきましたね。

 ありがとうございます。おかげさまで、当社の「永久不滅.com」は、アフィリエイト・オブ・ザ・イヤーで3年連続日本一の評価をいただいております。多くのお客様にご利用いただいているおかげです。

──カード会社のWebサイトは会員向けの情報提供サイトというイメージですが、どのようなスキームでアフィリエイトビジネスを展開しているのでしょうか?

 日本には楽天やアマゾン、ヤフーという3大サイトがありますよね。それらに加え、例えば、予約サイトやオークションサイト、iTunesなどのデジタルコンテンツのサイト、リサーチサイト、クチコミサイト、カカクコムのような比較サイト、そしてグルーポンのようなクーポンサイトなど、世の中には多種多様なサイトがあります。

 こうしたサイトに対し、セゾン・UCカード会員が永久不滅.comを経由して利用すると当社にフィーが入り、そのフィーを原資にセゾン・UCカード会員にポイントを付与するスキームです。

 このアフィリエイト事業は2006年くらいからやっていまして、1年目でルーキー・オブ・ザ・イヤー。そこから2年目、3年目、4年目と、アフィリエイトのモールでずっと日本一なんです。当社以外にもクレジットカード会社はあるし、ポイントサイトやマイレージサイトも多くありますが、それらを含めてトップの座を維持しています。

“ポイント”の魅力と威力

──アフィリエイト事業に参入した経緯について教えてください。

 私はもともと銀行員だったんです。銀行員といっても、10年くらい投資銀行業務をしていました。銀行業務には預金と貸出と為替という大きな柱がありますが、そこ以外で新しい収益を生もうという部隊です。特にIPO(新規株式公開)が中心で、上場前の企業に投資をして、上場をサポートするという仕事をやってきました。出資先はIT系のほか、バイオやエネルギー、外食産業などです。

 そうした中で、現在の当社社長と縁があって、それで「うちに来ないか」と。従来のカード収益だけだと磐石ではないから、カード収益だけに頼らないような新しいビジネスを立ち上げてほしいということだったのです。

──実際に入社されて、クレディセゾンのどのような点に可能性を感じましたか?

 入社したときにまず魅力的に感じたのが、セゾンカード会員の約7割が女性であるという点です。セゾンカードは旧セゾングループをはじめとして百貨店やスーパー、専門店など、女性が買い物に来る場所でカードの募集に取り組んできていますから、多くの購買意欲が旺盛な女性から支持をいただいています。

 2つ目は、有効期限がなく、いつまでも貯められるポイントです。その名のとおり、永久不滅ポイントというのですが、これはキラー・コンテンツだと思いましたね。それでもっと永久不滅ポイントが貯まるようなビジネス・スキームを作ろうと考えたんです。それにはネット会員限定のサイトがいいんじゃないかと。

──なぜネットだと考えたのですか。

 当時でもネット会員のほぼ100%が、当社のWebサイトを能動的に使っていたからです。自分で利用明細をネットで見たり、ポイントがどれくらいあるのかを確認したり、お客様には常に自分からアクセスしていただいております。

 ただ、問題は月に1回か2回しかWebサイトに来ないことです。見たいページは月に1、2回確認すれば、用は足ります。でも、せっかく来てくれるのであれば、ネット会員にだけ特別にベネフィットを提供することで、月に1回じゃなくて、月に2回、できたら週に1回、最高なのは毎日来てもらえるようなビジネス・モデルを作ろうと。それで作り上げたのが、永久不滅.comというサイトなんです。

 ネット会員が永久不滅.com経由で、提携先のサイトにアクセスして買い物などをすると、ポイントが貯まる。例えば、あるショップサイトでは、永久不滅ポイントが通常の20倍貯まるお店まであります。

──どうせ同じものを買うのであれば、永久不滅.com経由でポイントを多く貯めた方がお得ではないかと。

 そうなんです。もちろん、ショッピングだけではなくて、今では、オークションでも貯まるし、アンケートに答えても、ヤフーの検索でも、資料の請求をするだけでもポイントを貯められるようになっています。こういうアフィリエイトモールの集大成みたいな形を作りたかったんです。

 それから、昨年ネット会員であれば永久不滅ポイントをショッピングの支払いに充当できるようにしました。

──それはお客様もうれしいですね。

 例えば、セゾンカードをお持ちで、請求が3万円来たとします。もしそのお客様がお支払いの3万円分に相当するポイントをお持ちであれば、今回の請求分はポイントで支払うことができるんです。しかも、ネット会員であれば、ボタン1つでできます。また、ネット限定アイテムとして、アマゾンやユニクロのギフト券、それからWebMoneyなどへも交換できます。

 このようにお客様には、ポイントをオトクに貯めていただき、貯めたポイントは賢く使っていただけるようなサービスを日々考えています。

──進化のスピードが早いですね。

 それだけじゃつまらないということで、去年の9月からはセゾンカードを持っていなくても、16歳以上ならネット会員に登録できるようにしました。この会員数は、すでに20万人近くになっています。現在は、GREEやモバゲーのユーザーがネット会員になるケースが多いのですが、貯まったポイントをWebMoneyに交換して、ゲーム代に使っているようです。これらのお客様にも、いずれはカード会員になっていただきたいと願っています。

──カード会社がカードを持っていない人にサービスを提供するのは、ほかにないでしょうね。

 カード会社としては異例で、このサービスのために株主総会で定款を変更したほどです。これまではカード・ビジネスの付帯サービスということで、ポイントを付けていました。ところが、カードを持っていない人にポイントを付けるのは、ポイント事業者です。だから、ポイント事業ということでの定款を変更したんです。

 さらに4月からは、「永久不滅プラス」というツール・バーの提供を始めました。Webブラウザで永久不滅プラスを使って検索して、提携しているショッピングサイトなどにアクセスすると、永久不滅.comを経由したことになります。いちいち永久不滅.comに行く必要がないのです。

──ところで、楽天やアマゾンなどでも、それぞれポイント制度がありますよね。

 各社のポイントが付いて、永久不滅ポイントも付きます。ただ、普通にカード決済で付くポイントとは違って、永久不滅ポイントが通常の5倍とか、20倍付いたりします。そうすると、セゾン・UCカード会員であれば永久不滅.com経由のほうがいいですよね。

──永久不滅.comの会員数は、どれくらいなんですか。

 3月末で約570万人います。取扱高は、この3カ月で100億円を超えました。これを2012年度には会員数を1,000万人にして、年間取扱高を1,200億円にすることを目指しています。そうなると、ネット企業では、楽天、アマゾン、ヤフーの次くらいの規模になるんですよね。ただ、当社は自分でネットショッピングをやっているのはなくて、いろんなサイトを束ねているアフィリエイトモールなので、ちょっと特別な立ち位置になります。だから、ネット企業の多くは大事なパートナーなんです。

──2月末の組織変更からカード事業全般の戦略の方も担当することになりましたが、その相乗効果についてはどのようにお考えですか。

 例えば、カード会員向けに郵送している訴求物がありますが、ネット会員が増えてくると訴求方法はネットが中心になります。そうしたときのブランディングには統一感が必要です。スマートフォンが普及してきましたから、そうしたものも含めて一気通貫したプランニングでやっていきます。

 

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