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日本HP、インメモリDB基盤HANAの専用機「AppSystem for HANA Scalable XL」を販売

BIや計画、予測などのOLAP処理や、将来的にはERPなどのOLTP処理も実現

2012/06/28

 日本ヒューレット・パッカード(以下、日本HP)は6月28日、インメモリDB基盤「SAP HANA」(以下、HANA)に対応したスケールアウト型新製品「HP AppSystem for HANA Scalable XL」(以下、AppSystem for HANA Scalable XL)を販売開始したと発表した。同日から出荷が開始されている。価格は最小構成で6,937万2,000円から。


日本HP エンタープライズサーバー・ストレージ・ネットワーク事業統括 サーバーマーケティング統括本部 製品戦略室 室長、山中伸吾氏

 日本HPは現在、インフラストラクチャをコア事業に据え、ストレージ、サーバ、ネットワーク、施設設備などを束ねる製品戦略として「HP Converged Infrastructure」を提唱している。さらに、このインフラに加えてアプリケーションやサービスといった部分までを統合した製品として「HP Converged System」が提供されている。

 同社では現在、仮想化インフラ構築の「HP VirtualSystem」、クラウドの構築/連携の「HP CloudSystem」、特定用途アプリケーション向けの「HP AppSystem」をラインアップしている。

 今回の製品はHP AppSystemのカテゴリに属するアプライアンス製品だ。AppSystem for HANA Scalable XLはインテルの「Xeon プロセッサーE7ファミリー」を採用する。1ノード当たり4基のCPUを搭載し、1ラックに4ノードを積載できる。最大4ラック/16ノードまでスケールアウト可能で、64CPU(640コア)、8TBメモリまで拡張可能となっている。


HP AppSystem for HANA Scalable XLの構成コンポーネント

 ソフトウェアとしては、OSに「SUSE Linux Enterprise Server 11」を搭載。その上にSAPの提供するインメモリ・データベース(DB)基盤のHANAが稼働する。BIや計画、予測などのOLAP処理や、将来的にはERPなどのOLTP処理(HANA SP5で対応予定)などもHANA上で行えるようになる。インメモリ技術による高速なリアルタイム処理を実現する。

 また、ネットワークやSANストレージまでを含めてオールインワンで提供されるため、ネットワーク設計が不要で迅速に利用できる点も特徴。さらに、HANAの「Stanbgy Host」機能に対応したフェールオーバーや「Disaster Recovery System」による障害対策サイトの構築も可能だ。

 日本HP エンタープライズサーバー・ストレージ・ネットワーク事業統括 サーバーマーケティング統括本部 製品戦略室 室長、山中伸吾氏は「市場は現在“ビッグデータ活用前夜”にある」と語り、“シンプル化”と“スケーラビリティ”が重要な要素であるとした。

 シンプル化については、例として、社内に散らばる複数のデータベースを統合し、ビッグデータ活用効果を最大限にする必要があるとした。また、スケーラビリティに関しては、単なる“規模の拡張”ではなく、分析対象を増やせることを意味すると山中氏は述べた。そして、このシンプル化とスケーラビリティを実現する製品がAppSystem for HANA Scalable XLであるとアピールした。
 


SAPジャパン リアルタイムコンピューティング事業本部長、馬場渉氏

 HANAについて、SAPジャパンのリアルタイムコンピューティング事業本部長、馬場渉氏は、ビッグデータの根本問題への対処が可能な製品であると説明した。現在、企業内のデータベースはBI DBや計画DB、予測DBなどのOLAP系DBと、営業DBやSCM DB、Web DBなどのOLTP系DBが分散、分断している状況であるという。それに加えて、データの量や種類、頻度も爆発的に増加している。

 それによる複雑性の増加は、DB統合に対するビジョンの欠落や部門間調整の回避、自前主義/部門主義、こだわりにより割り切りのできない過剰品質など、日本特有のデーターベース構築文化によるものが大きいと馬場氏は分析する。

 その上で、SAPが“30年ぶりの基本アーキテクチャの刷新”とするHANAを導入することにより、統合と合理化を進め、問題を根本的に解決可能であるとした。

(藤本和彦/Computerworld

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