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ベンダー・マネジメント

サポート・サービスを活用するための5つのポイント

コストのほかにもチェックすべきことがある

2010/10/01

ベンダーのサポートの代わりに、サード・パーティのサポート・プロバイダーのサービスを利用して、管理コストの節約を図る方法がある。ただし、こうしたサポート・プロバイダーを活用する際のメリット/デメリット、あるいは現状や将来をしっかりと見据えなければ、あとで後悔することになってしまう。

クリス・カナラカス ● text by Chris Kanaracus

(1)コスト削減とサービス品質の向上が見込める

 プラスチック容器メーカー大手の米国グラハム・パッケージングでIT部門担当副社長を務めるジェフ・リシェル氏によると、リミニ・ストリートのソフトウェア保守サービスを利用するようになって以来、同社のサポート関連の支出は大幅に削減され、サービスの品質も改善されたという。

 リミニは、独SAPやオラクルのERPアプリケーションをサポートする数少ないサポート・プロバイダーの1社である。顧客に対し、システムの保守、税制改正への対応、バグ・フィックスの開発など、各種サービスを提供している。ただし、ソフトウェアをアップグレードしたい場合には、やはりベンダー・サポートが必要だ。

(2)ビジネス環境が安定していることが必要

 リシェル氏によると、CIOはサード・パーティのソフトウェア保守サービスを利用する前に、自社のビジネス環境の安定性について検討すべきだという。

 「例えば、SAPの新規顧客であるのなら、当面はSAPから離れずにいたほうがいい。ERPをめぐる自社の状況が近いうちに変わらないとも限らないからだ」(リシェル氏)

 例えば、企業買収を行うかもしれないし、追加機能の必要性に気付くかもしれない。いずれの場合も、ユーザー・ランセンスの追加が必要であり、そうなるとサード・パーティの保守サービスへの移行も困難になる。

(3)戻ることはいつでもできる

 「SAPやオラクルのソフトウェアをアップグレードしなければ、サポート料金の節約分など比にならないくらいのコスト削減が可能だ」とリミニ・ストリートのCEO、セス・ラビン氏は主張する。

 一方で、「サード・パーティの保守サービスを利用するからといって、ベンダーとの関係をすべて断ち切ったことにはならない」と、コンサルティング会社アルティメーター・グループのパートナーで、アナリストであるレイ・ワン氏は指摘する。「それどころか、アップグレードのために再びベンダー・サポートを契約しようという企業は、サード・パーティとの契約解消を交渉材料にすることで、ベンダーとの交渉を有利に進めることも可能だ」と氏は言う。

(4)ベンダーにとってうれしいことではない

 ソフトウェア・ベンダーにとって、保守サービスは大きな収入源であり、それらがほかの企業に流れてしまうのはうれしい話ではない。例えば、オラクルはこれまでに知的所有権をめぐる訴訟を何件か起こしており、リミニ・ストリートを相手取ったものもある。リシェル氏はこの訴訟について、「今は心配していないが長引くようだと不安だ。リミニが当社よりも訴訟対応に多くの時間をつぎ込むようなことになれば、私も心配せざるをえない」と述べている。また氏は、訴訟の結果、再びベンダー・サポートを利用しなければならなくなった場合のことも気がかりだという。

(5)市場拡大の可能性を見据える

 係争中の訴訟があるにもかかわらず、リミニ・ストリートのビジネスは成長を続けており、ラビン氏によると、同社は現在、フォーチュン500社のうち23社と取引があるという。同氏は、「当社は何も悪いことはしていない」との立場を取っており、いったん訴訟が解決して、システム・インテグレーション市場の大手プレーヤーの間に「基本原則は確立した」との認識が広がれば、市場は急速に拡大するものと予想している。

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