来店客が携帯電話で商品の陳列場所を把握したり、クーポンを受け取ったりできるサービスを提供
2010/06/17米国の大手ホームセンター、エース・ハードウェアのフランチャイズ店を4店舗経営しているリック・バールマン氏は、携帯電話で商品の陳列場所を案内したり、買い物リストを管理したりできるモバイル・アプリケーションを導入した。

「自分は父が経営するモンタナ州の金物屋のレジの脇で生まれた」というのが、バールマン氏のお気に入りのジョークだ
米国セントルイス市で大手ホームセンター、エース・ハードウェアのフランチャイズ店を4店舗経営しているリック・バールマン氏が常に最優先事項として考えているのは、顧客サービスだ。バールマン氏には金物屋の血が流れているが、最新のテクノロジーにも目がないという。実際、氏は1980年代には同業者に先駆けて継続棚卸システムを実装しており、今年4月のiPadの発売も心待ちにしていた口である。「私はテクノロジーのことになると、夢見がちだ」と氏は笑う。
そんなバールマン氏は、アイル411が提供するモバイル製品ロケーション・サービス「Aisle411」について初めて耳にしたとき、このサービスを利用すれば必ずや売上拡大につなげられると直感したという。Aisle411はあらゆる携帯電話で利用でき、顧客がフリー・ダイヤルに電話して居場所と店舗名、商品名を伝えれば、わずか数秒でその商品の陳列場所を教えてくれるというものだ。加えて、買い物リストを管理したり、希望する顧客に店からのクーポンや通知を送信したりする機能も備えている。
導入準備
Aisle411システムでは、音声とテキストによるインタラクティブなメッセージが店舗のデータと統合される。このシステムを昨年12月から稼働させるにあたり、バールマン氏とそのチームは、各店舗のすべての商品について、ロケーション・コード(位置情報)が正確かどうかを確認しなければならなかった。店舗のフロアは約1.2メートル四方の区画ごとにロケーション番号が割り振られ、店頭のPOS端末では各商品に少なくとも1つのロケーション番号が割り当てられた。なかには、工具コーナーと配管コーナーの両方に置かれている「はんだ」のように、複数のロケーション番号を割り当てなければならないものもある。「これが、我々がこなすべき作業の中で最も大変だった」と氏は振り返る。
またバールマン氏は、アイル411のモバイル・メッセージング・チームと協力して、毎月1回、何かしら生活のヒントになる情報を配信する「Ace Helpful Hints」サービスを立ち上げた。夏時間が始まる前日には顧客に通知を配信し、時間を合わせるよう促すメッセージとともに、煙感知器と電池を1ドル値引きするキャンペーンを告知した。春には、このサービスにより、顧客は芝生の追いまきに最適な季節であることを知らせてもらえるだろう。
「顧客に喜んでもらえる役立つ情報を提供できるよう心掛けている」(バールマン氏)
氏によると、実際にこうした携帯電話サービスを利用している人たちの間では、サービスは好評だという。バールマン氏はこのサービスに月々の利用料を支払っており、今年中には、顧客の利用状況を調べる計画だ。「1年から1年半以内には、このサービスの利用価値を数値化できるようになるだろう」と氏は予測する。
現在、セントルイス市の一帯では、ほかに12店舗のエース・ハードウェアがこのモバイル・マーケティング機能を利用しており、さらに数店舗が商品陳列場所の案内サービスを導入している。バールマン氏は、このサービスはいずれエース・ハードウェアの全米のフランチャイズ店に拡大するものと考えている。氏は、地元の店主らと月1回会合を開き、広告を考えたり、さまざまな取り組み――新しいギフト・カードから最新テクノロジーに至るまで――の成果を報告し合ったりして、情報交換の場にしている。年に1回は、同様の趣旨で全米からすべてのフランチャイズ店の店主が集まっているという。
バールマン氏は毎月、約3万点もの商品のロケーション・コードの更新を行っている。また、POSシステムでリポートを作成してExcel形式に変換し、それをAisle411にエクスポートしている。これは非常に時間のかかる作業なので、氏は目下、ベンダーと協力して店舗のPOSシステムとAisle411の統合作業を進めているところだ。もっとも最大の課題は、「顧客にこのサービスを支持してもらうこと」だという。実際、バールマン氏は店舗内の掲示や店員による案内を通じて、来店客に対するサービスの周知にも努めている。
「フランチャイズ・グループ内でもっと導入が広がれば、広告に組み込むこともできるだろう」(バールマン氏)![]()
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