ネットワーク基盤

WAN高速化でクラウドの不安を一掃

最大で100倍のパフォーマンスを引き出す――リバーベッドテクノロジー

2011/09/28
CIO Online Special

企業のITシステムにとって、非常に重要なインフラであるネットワーク。クラウド・コンピューティングの普及により、その重要性はますます増してきている。ネットワークが遅いとシステムは使いものにならず、ひいては仕事にならないという事態に陥ってしまう。そこで注目されているのが、WAN高速化などにより、IT環境の最適化ソリューションを提供しているリバーベッドテクノロジーだ。

 

ネットワークの高速化は
IT環境の高速化でもある


リバーベッドテクノロジー マーケティングマネージャー 伊藤信氏

 ビジネスのグローバル化により、ITインフラもまた世界中に広がっている。例えば、インドに生産拠点を開設し、中国にはコールセンターを移設するといったように、ビジネスの合理化を追求するにあたっては、拠点の遠隔化は避けられない状況にある。

 あらゆるビジネスシーンでITが不可欠となった現在においては、海外拠点も例外ではなくIT環境の整備が求められる。システムの形態としては、クラウドを利用するか、拠点内にサーバを置くかといった選択肢があるが、最終的にはデータを1カ所に集約するという点では同じである。つまり、ネットワークの活用は必須ということだ。この状況において避けなければならないのは、ネットワークがボトルネックとなることである。

 このほかにも、クラウドや遠隔地にあるデータセンターの活用などがあり、多くの企業はネットワークなしではビジネスを語れない状況に置かれている。もはやネットワークの高速化は、IT環境の高速化であり、つまりはあらゆるビジネスシーンを高速化すると言っても過言ではない。

 そこで、リバーベッドテクノロジーが提供するWAN高速化ソリューションである。同社のソリューションの特徴は、ネットワークに加え、ストレージやアプリケーションも最適化し、高速かつ効率的なIT環境を実現する点にある。これらを支える同社の技術は、WANの高速化への取り組みによって培われてきたものだ。

 リバーベッドテクノロジーのマーケティングマネージャー、伊藤信氏は「我々はWANの高速化によって、サーバ統合や仮想化、ストレージのバックアップ、DR(Disaster Recovery)などのプロジェクトをパフォーマンス向上という観点から支援してきている」と語る。その効果は、1万3,000以上の企業への導入実績が示している。

トラフィック量95%削減も

 リバーベッドテクノロジーのWAN高速化技術として、まず紹介したいのが拡張データ参照(SDR:Scalable Data Reference)である。

 この技術は、WANを超えてのデータのLZ圧縮、重複排除による差分転送を実現するというものだ。つまり、データを圧縮するだけではなく、重複している部分を送らないことから、ネットワークを流れる情報量を劇的に抑えることができるのである。実際に、WANのトラフィック量を60%から95%削減できる。差分転送のみを見ても、例えば2人のユーザーがそれぞれ400MBのファイルをバックアップしようとした際に、2人合わせて本来の800MBの半分の合計400MBほどの転送量となった実績があるという。

 「拡張データ参照技術は、当社のWAN高速化ソリューションの肝とも言えるもの。ここに的を絞って開発を続けてきた結果として、ソリューション全体に高いパフォーマンスをもたらすことができた」と伊藤氏。実際、拡張データ参照を行うエンジンは、改良に改良が重ねられたことで極めて高速なものとなっている。

 ほかにも、TCPオーバーヘッドを最大98%削減するTCPの通信最適化技術、アプリケーションの応答時間を最大98%短縮するアプリケーションの通信最適化などを保有している。こうした技術のお陰で、WANのパフォーマンスを最大でなんと100倍も改善するケースがあるという。

 「とりわけ国内企業の場合には、ネットワークを介することによるアプリケーションの遅延が問題になりやすい。WAN高速化ソリューションを導入すれば、そうした課題は克服できる。また、WANのトラフィックが数年で2倍増加する企業であれば、パフォーマンスを10倍改善する効果が得られるとしたら、現状の帯域のままで5年間は継続利用できる」と伊藤氏は強調している。

リバーベッドテクノロジーが保有する特許技術のアドバンテージ

すべてのクラウドを高速化

 リソースの統合やサービス提供のさらなる迅速化、そしてコストの一層の合理化を図るといった目的のためにクラウド・コンピューティングの導入が進んでいる。クラウドは、ネットワーク経由でサービスを受けることから、WAN高速化ソリューションが最も必要とされる分野の1つである。

 リバーベッドテクノロジーでは、プライベート・クラウドやパブリック・クラウドを問わず、あらゆる形態のクラウド・サービスを対象にしたパフォーマンス改善ソリューションを提供している。同ソリューションは、アプリケーション・パフォーマンス管理を行う「Cascade」、WANの高速化を図る「Steelhead」、クラウド・ストレージ・ゲートウェイ「Whitewater」の3つのアプライアンス製品からなる。

 このうちCascadeは、ネットワーク利用率やアプリケーション・パフォーマンスおよびSLA(Service Level Agreement)に対する可視性を向上するもの。スイッチ、ルータ、WAN高速化機器などのデバイスから広範にフローデータを収集し、エンドユーザーに影響が及ぶ前に問題を検出できる。

 「クラウドを導入する場合には、ネットワークの距離が長いのでキャパシティ・プランニングが重要になる。そこではスイッチやルータなどがボトルネックにならないように資産の洗い出しをすることになるが、その調査に時間がかかるのが一般的だ。Cascadeを用いれば、IT環境を可視化でき、ネットワークの中で負荷がかかっている部分を容易かつ的確に把握できる」(伊藤氏)

 Steelheadはアマゾンとのパートナーシップにより、「Amazon EC2」に対応している。また、アカマイとの提携により、今後すべてのパブリック・クラウド環境の高速化を実現できるようになっていく。

 3つ目のWhitewaterは、クラウド・ストレージのバックアップとリカバリを高速化するソリューションだ。ユーザーのデータセンターにこの製品を導入するだけで、クラウド・ストレージを簡単に利用できる。また、データの暗号化がユーザーのデータセンター側で施されるため、クラウド・ストレージからの情報漏洩の心配がない。また、重複排除の技術も活用していることから、クラウド・ストレージの懸案事項とされていたリストアのスピード問題も解消している。

迅速かつ安全なDRを

 WAN高速化ソリューションは、企業のBCP(事業継続計画)にも極めて有効である。国内大手銀行では、SteelheadによるDRの高速化と支店・データセンター間の高速化を達成している。これにより、従来は22時間以上かかっていたバックアップが3時間台にまで短縮できたという。

 クラウド・ストレージの場合でも、あたかもLANのような高速さと簡易さ、安全さで世界中のストレージを対象にDRやバックアップを行うことが可能である。

 「どんな地震や災害でもデータを守れるように、しっかりとしたプランニングに基づいた素早いバックアップがBCPの観点では大事。クラウド・ストレージの場合には、グローバルであることにとりわけ意味があるため、国を越えたDR/バックアップ体制の構築を支援していきたい」と伊藤氏は語っている。

 より高速なIT環境を実現するリバーベッドテクノロジーのWAN高速化ソリューション。IT投資では、WAN高速化も重要な検討項目の1つであることを覚えておいていただきたい。

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