技術に裏打ちされた先進性を発揮し、インドのIT産業を牽引

“王国”から発信される最先端のサービス

インフォシスのシンボルとも言うべきピラミッド型のメディア・センター

インフォシスのシンボルとも言うべきピラミッド型のメディア・センター

 名だたるIT企業が軒を連ねるE-City内でもひときわ目を引く総ガラス張りのピラミッド。それが、インフォシス テクノロジーズ リミテッド(以下、インフォシス)のシンボル、メディア・センターである。

 1万5,000人の社員が働くバンガロール・キャンパスには、東京ドーム22個分という広大な敷地内に41棟ものビルディングが建ち並び、オフィスはもとより、24時間利用できるレストラン、ショッピングセンター、病院や宿泊施設までが完備されている。そして、屋外にはゴルフ・コースとプール──。そのたたずまいは企業のオフィスというより、むしろ“王国”と呼ぶにふさわしい。

 このキャンパスが物語るように、わずか7人の社員で1981年に設立されたインフォシスは、以後、その先進性を成長の武器としてきた。1983年には、バンガロールにいち早く本拠を移し、現在の街の発展の礎を築いた。1990年代半ばには、CMM(Capability Maturity Model)のレベル4をインド企業として初めて取得(現在はレベル5)。その後のCMM/CMMI認定ラッシュを巻き起こした。1999年には米国ナスダックへの上場も果たしている。

 そんな同社の先進性が、求人倍率100倍というインド国内での圧倒的な人気を支えているのだ。

企業と技術をつなぐSETL

キャンパス内には、24時間利用できるレストランも完備している

キャンパス内には、24時間利用できるレストランも完備している

 欧米の金融機関をはじめ、多くの大手企業を顧客とするインフォシス。その技術力の源泉となっているのが、このバンガロール・キャンパス内に設けられた研究機関、SETL(Software Engineering & Technology Lab)である。ここでは、300人の技術者が最先端の技術を企業のビジネスに「いかに適用するか」をテーマに研究が進められている。

 例えば、プロジェクトの最中に何らかの技術的なトラブルが生じれば、その問題はすぐさまSETLで検証され、導き出された解決策は、現場へフィードバックされると同時に全社で共有される。このサイクルを回すことにより、ユーザー企業が新技術をいち早く採用できるような支援を行っているわけだ。

 現在、SETLでは、BPM(Business Process Management)、グリッド・コンピューティング、SOA(Service Oriented Architecture)、モバイル/ワイヤレスの4つの技術について、集中的な研究活動が進められるという。

IT戦略の上流を支援する

インフォシス 日本/アジア太平洋地域マネジャー サリンバサン・ラガバン氏

インフォシス 日本/アジア太平洋地域マネジャー サリンバサン・ラガバン氏

 これまで、大規模エンタープライズ・アプリケーションの導入などでユーザー企業を支援してきたインフォシスだが、最近では支援の手をより上流のフェーズ──すなわち、CIOの意思決定の領域──にまで広げようとしている。現在、世界規模でコンサルティング部隊の増強を図っているほか、過去のプロジェクトで培ったノウハウを基に、IT予算のポートフォリオ管理やベンダー選定のベスト・プラクティスを盛り込んだ新ツールの開発が進められている最中だ。

 「我々の目標は、技術の導入ではなく、その結果としてビジネス革新を支援することにある。もちろん、その対象としての日本市場には、これまで以上にコミットしていくつもりだ」と、同社で日本/アジア太平洋を統括する地域マネジャー、サリンバサン・ラガバン氏は強調する。